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精神保健福祉士が病むのはおかしい?本音と離職率や向いている人を徹底解説!

精神保健福祉士が病むのはおかしい?本音と離職率や向いている人を徹底解説!
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福祉系の国家資格である精神保健福祉士ですが、

今回は、様々な場所で活躍している精神保健福祉士について解説していきたいと思います。

この「精神保健福祉士が病むのはおかしい?」というタイトルを見てドキッとされたのではないでしょうか?

これから、目指そうと思っている人は、自分が向いている人かどうか迷っていませんか?

高い専門性を求められる、精神保健福祉士はクライエントの対応をしながらも、自身も精神的な負荷を抱えることがあります。

精神保健福祉士が病むのはおかしいでしょうか?

精神保健福祉士の本音とは、どのようなものでしょうか?

また、そのような状態になった場合精神保健福祉士の離職率は高くなってしまうのか?

そうならない為に、福祉の専門職として活躍する精神保健福祉士に向いている人はどのような人か?など気になる離職率と精神保健福祉士の悩める本音を探っていきます。

 

精神保健福祉士が病むのはおかしい?

精神保健福祉士が病むのはおかしいでしょうか?!

精神保健福祉士は、精神科病院、心療内科のクリニックや障がい者施設、相談事業所、また馴染みがないと思っている方もいらっしゃると思いますが、行政、児童、司法分野など様々な場所で活躍しています。

精神保健福祉士ってどんなお仕事??

主に、精神障害や、発達障害、知的障害などのクライエントに対して、日常生活や、健康、福祉をサポートするお仕事です。また、社会生活に支援を必要としている精神保健の課題を持つクライエントに対する助言なども行っています。

心理的な理解があり、そんな精神保健福祉士が病むなんてあるかな?と思われるかもしれませんが、高い専門性を求められるからこその悩みもあると思います。

筆者も福祉の専門職として、クライエントの相談に応じる仕事をしています。

その責任は重大です。生活、就労、住まいなどの相談は、クライエントの人生を左右します。専門職は国家資格を取得したから終わりではなく、常に新しい知識を習得し続けなければいけません。

また、クライエントとの意思の疎通の難しさや、支援の困難さも精神保健福祉士が抱える特有の悩みではないでしょうか?

自分の、専門的スキルと支援の困難さが生じた場合、スーパーバイザーなどに相談できる環境にないと、精神保健福祉士自身が病むようなおかしい事態になってしまいます。

 

【病む?】精神保健福祉士の本音を徹底解説

精神保健福祉士は社会貢献度の高い業種といえます。そしてやりがいもあります。

困っている方が安心して生活ができるようになれば、精神保健福祉士として励みになることでしょう。

そんな精神保健福祉士の本音を探っていくと、病院勤務や、行政、職場にもよりますが口コミサイトなどでは以下のような意見もあるようです。

マイナス面

  • 支援の内容に難しさがある
  • 給料が安い
  • 上司や、同僚との関係がうまくいかないなどの職場環境

プラス面

  • 困難なケースでも支援がうまくいくとやりがいを感じる
  • 気難しいクライエントが信頼してくれるようになった
  • 毎日、違う内容の仕事で飽きない

参考にした口コミサイト:honne.bizホームページ 【職種】精神保健福祉士が明かす仕事の本音

マイナス面では、2つの局面があるように思います。

様々な要因があるとは思いますが、下記の2点は重要なポイントとなると筆者は考えます。

  1. クライエントに対する支援
  2. 職場環境

それが、一人の人間である精神保健福祉士が心を病んでしまう原因となると思います。

クライエントに対する支援

クライエントは、課題が一つとは限らず複雑に絡まっていることも多いと思います。

主たる疾患に加えた、生活課題(貧困、虐待、住まいの問題など)に対しても、精神福祉士はクライエントのより良い生活を支援していきます。

その課題解決が困難であれば、難しいと感じてしまうのが本音かもしれません。

しかし、一人で抱え込まずに相談できる環境が必要です。

そのような理由から次のポイントになります。

職場環境

対人援助の仕事は、正解が見えづらい仕事といえます。

だからこそ、本来の職場環境は、チームでクライエントを支援できる環境が必要だと思います。なかなか本音が言えない職場環境だと窮屈ですよね。

そのような場合は、上司にスーパーバイズしてもらうことで、常に専門性を高めることができると思います。

この二つがうまくいかないと、いくら精神保健の専門職だからといっても精神保健福祉士自身が病むようなことになるのではないでしょうか?

 

精神保健福祉士が病むから離職率は高い?

ここでは、精神保健福祉士の離職率を考察していきたいと思います。

精神保健福祉士の離職率というデータはありませんでしたが、厚生労働省に下記のようなデータがありました。

新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況でみると、全職種では、平成31年卒の3年目までの離職率は、31.5%でした。

産業別では医療・福祉系の3年目での退職が39%でした。

しかし、このように学歴で差が出ています。

中卒での3年目離職者66%
高卒45%
短大卒36%
大卒39%

参考:厚生労働省ホームページ

このように学歴によって差が出ています。

精神保健福祉士は新卒では、大学を卒業しないと受験資格が受けられないため大卒の離職率を参考にしたいと思います。

しかし医療、福祉と広く設定されおり、精神保健福祉士の実際の離職率とはいいがたい気もします。

この表は第25回精神保健福祉士国家試験の合格者を年齢別で比較したものです。

引用元:厚生労働省ホームページ

多職種から専門性を求めて、養成校などを経て資格取得される方も多いと思います。

こちらは筆者の予測になりますが、精神保健福祉士の有資格者はダブル、トリプルライセンスを取得している方も多く、受験資格ルートによっては、国家資格取得までにかなりの時間を有するため、年齢層が上がっているのではないかと予測します。

社会福祉振興・試験センターの調査報告書によると、現在の職場を選択した理由については男女共に、「やりたい仕事だった」と回答した方が50%以上でした。

それに対して、前の職場を辞めた最も大きな理由として「やりたい仕事ができなかった」と回答された人が一番多い結果となっています。

福祉、介護、医療の分野を辞めた方に対して、再就職したいかとの問いには「是非、働きたい」「条件があれば働きたい」と答えた方が6割近く居たことには驚きました。

上記の結果を踏まえると、専門職としてやりがいを求める熱い姿勢が伺えます。

病むから離職率が高いと考えるより、「やりがいのある仕事を求めて」職場を検討しているのではないかと筆者は考えました。

難しい国家資格取得というハードルを越えて、選択した職業でありこのデータからは、専門職のプライドが垣間見えるようでした。

 

精神保健福祉士を目指すきっかけは?

ここまで、様々な視点から精神保健福祉士というお仕事について検証してきました。

現在、国家資格を目指している方、精神保健福祉士で働いている方の精神保健福祉士を目指すきっかけは、どのような理由だったのでしょうか?

日本ソーシャルワーク教育学校連盟の調査結果によるとこうなっていました。

福祉分野での就労をめざした理由

自分や身近な人が福祉の支援を受けたことがあるから14.6%
人の役に立ちたいから59.0%

就職予定先・活動先を選択するにあたり、実習の経験から受けた影響

肯定的な影響をうけた59.6%

日本ソーシャルワーク教育学校連盟の調査結果では以上の回答がありました。 

筆者の精神保健福祉士の知人にも、目指すきっかけを尋ねてみました!
  • 「自分の生きづらさを感じていた時に、障害があることがわかり興味が沸いた」
  • 「大学のオープンキャンパスで、先輩方から良い刺激を受けた」
  • 「人の役に立ち、社会貢献度の高い仕事だと思ったから」

筆者の知人からは、このような回答がありました。

人の役に立ちたいという気持ちは、多くの方が持っているようです。

以上、精神保健福祉士を目指すきっかけについて調べてみました。

大学や、養成校で学ばれる際、聞かれることも多いと思います。

ですので、今一度これから目指される方は、どうして精神保健福祉士を目指しているのか?ご自身で整理されると良いかもしれませんね。

 

精神保健福祉士の国家試験は難しい?

2023年第25回精神保健福祉士のデータはこうなっています。

  • 受験者数:7,024人
  • 合格者数:4,996人
  • 合格率:71.1%

このように合格率は高い水準となっています。

意外と簡単なの??

と思われるかもしれませんがいえいえ!とっても難しい国家試験なんです。

精神保健福祉士国家試験の試験科目は17科目です。

合格基準は60%で、1科目でも0点があれば不合格となります。

苦手科目を作るのが難しく、まんべんなく試験対策をしていかなければなりません。

2024年度からはカリキュラムも変更され受験資格を得る事自体が、難しい国家試験となりそうです。

科目数も18科目と増え、これから受験される方はより高い専門性と、幅広い知識が求められます。

あらゆる場所で、精神保健福祉士の活躍の場が広がり、社会に求められる職種といえます。

精神保健福祉士、社会福祉士には実習科目があります。

新カリキュラム(詳しい情報はこちら)では、2施設以上 240時間以上の実習が必要です。

社会人で精神保健福祉士を目指そうとすると、現在の職場の理解や長い休暇期間が必要となります。

実習後のレポートや試験勉強の確保など、時間の確保が難しいと思います。

しかし、社会人の方には実習免除もありますので、詳しくは試験センターのHPでご確認ください。

今後も、社会から求められる精神保健福祉士の国家試験は、決して簡単ではありません。

国家試験の出題基準や合格基準はこちらから確認できます。

 

【精神保健福祉士は病む?】向いている人を徹底解説!

向いていないと言うわけではありませんが、

精神保健福祉士になるには「精神保健福祉士法」の欠格事由(第3条)があり、

もちろんそれに該当する方は精神保健福祉士になることができません。

福祉の3大資格である「精神保健福祉士」「社会福祉士」「介護福祉士」においては、国家資格であり、欠格事由があります(参考サイトはこちら)。

戸籍の有無はもちろん、禁錮異教の刑に処されていないなどに該当する方は登録することができません。

では、どんな人が向いている人のか?

「精神保健福祉士法」の第38条の2から第41条までは、精神保福祉士のあるべき姿が記載されています。

第38条2誠実義務
第39条信用失墜行為の禁止
第40条秘密保持の義務
第41条連絡など
第41条の2資質向上の義務

少なくとも、法律に明記されている事項を「義務として守れる人」=「向いている人」ではないでしょうか?

また、『精神保健福祉士を目指すきっかけ』でも、自分が病んだ時に助けてくれたとお伝えしました。

そのような場合は、自分と同じような精神疾患をもったクライエントを見て、フラッシュバックや、良かれと思ってこちらの思いだけを一方的に押し付けたりすることのないよう、ソーシャルワーカーとしてしっかりと学ぶことが大切です。

クライエントの悩みや課題を解決へと導く精神保健福祉士ですが、プライベートとの切り替えも大切です。

業務の時間から離れた時には、自分の時間を大切にし、気持ちを引きずらないようにしましょう。

自分が、相談援助業務に向いている人かな?など不安になった方は、家族や友人、学校の先生などに相談してみてはいかがでしょうか?

 

まとめ

今回は、精神保健福祉士が病むのはおかしいのか?というテーマで検証していきました!

病むこと事態は、誰にでもあり得ることだと思います。

精神保健福祉士個人が病むことよりも、クライエントに対してチームで取り組めない環境がおかしいのだと思います。

精神保健福祉士の本音としては、やりがいのある仕事を求めていることもわかりました。

離職率については、詳細なデータはありませんでしたが、離職率だけでは見えない精神保健福祉士の本音を今回は探っていきました。

これから目指される人は、『自分が向いている人かな??』と不安になってしまった時は、周りの人に自分が向いている人かどうかを相談することも大切だと思います。